Three Months Journey.

アニメとか漫画とか小説とか、好きなものについて書きます

こじつけ百合オタクこそBUMP OF CHICKENを聴くべき理由

BUMP OF CHICKENというバンドをご存知だろうか。


多分これを読んでいる人のほとんどが名前くらいは聴いたことあると思うが、よく

 

『あぁ!天体観測のバンドでしょ?!』

 

と言われるバンドである。

 

まあその通りであるので別に異論反論はないし天体観測は紛れもなく名曲なので特にその状況について語るつもりじゃないが…………今は僕が何が言いたいかがわかる人間だけがわかった気になって静かに頷いてくれていれば嬉しい。 

真面目に解説すると千葉県佐倉市で出会った幼馴染のホモ仲良し4人組で1996年に結成された今年もう活動22年に差し掛かろうとしているいい歳したおっさんたちのバンドである。
そう、多くの若者バンドマンたちを「前見えてんのそれ?」といいたくなるオールド・イングリッシュ・シープドック(画像検索)みたいな髪型にしたり、ベストアルバムやライブDVDもリリースすることをかたくなに嫌がったり、むやみにテレビに出ないことがロックバンドとして正解だという今も謎に充満している雰囲気の要因の一つになったり、客が気に食わなければ演奏を中断し曲の解釈違いをステージの上でライブそっちのけで正したりしていた、尖っているロックバンドの代表として時代を支配したバンドも(※イメージには個人差があります)もういい歳したおっさんなのである。メンバーは来年で40歳、まじかよ俺もびっくりだわ。

まぁベストアルバムも出したし今はライブDVDなんかばんばん出しまくってるし王様のブランチでもんじゃ食べるロケしたりするけど。かわいいかよ。

 

 

 

さて、スタジアムライブを開けばたった2日間で14万人を動員してしまう、もうすっかり国民的バンドとなった彼らですが、今回はそのバンドの海よりも深く空よりも高い魅力を皆様に懇切丁寧に解説する気など一ミリもなく、

 

 BUMP OF CHICKENの楽曲がどれだけ百合オタクのこじつけ解釈と親和性があるのかを、正史ガン無視の妄想オンリーで語っていきます。

 

真面目なBUMPファンが読んだら非常に憤慨する記事だと思うので冗談半分で読んでいただけるとたすかります。というより多分真面目な百合オタクも怒ると思う。

「こじつけなんて許さん!アーティストが思う楽曲像が正義なんだよ!」と憤る方はもちろんいると思いますが、これは何故こじつけ解釈と親和性が高いのかの理由にもつながってくる話ですがBUMPの楽曲の歌詞の特徴として描写をぼかすことが多いのです。
これは藤原の自分たちの曲がリスナーの人生のBGMになってほしいという想いから敢えてそういう形をとっていて。例えば藤原はラブソングとして歌詞を書いてはいなくてもその曲を聴いたどこかのカップルがこれは自分達の曲だと思って大切なものになるならそれはそれで正しい姿であり、望まれた形なのであると語っています。
そんな風に勝手に僕たちがバックグラウンドを組み立てて《これは自分のことを歌った歌だ》と解釈してもらえるようにあえてどんな年代でも性別でも関係性でも当てはまるように、情景を確定させてしまうような断定的な言葉を避けて作詞をしている。

なのでそれを僕らがイメソンにするのは当然の流れなのである。もちろん当然ではないのでこのブログ書いてる奴は頭が沸いてるんだなぐらいに思っておいてください。

 

これは、割とファンじゃない人間の中でも知られているかもしれない話ですが初期BUMPの楽曲に『アルエ』というものがある。1枚目のアルバムFLAME VEINというアルバムに収録されている曲で普通に聴くと内気な少女に自分に心を開くよう語りかける曲だが、実際はボーカル藤原が新世紀エヴァンゲリオンの登場キャラクター「綾波レイ」に本気で恋をして作ってしまった曲である。

アルエというタイトルはアールエー→RA→レイアヤナミ綾波レイからきている。


《僕の大切なアルエ 一人で見ていた夕焼け 僕もいっしょに見ていいかい? 僕もいっしょに居ていいかい? / ボクノタイセツナアルエ 本当はとてもさびしいんだろ 僕はいつでもそばに居る 僕がこれからそばにいる》


ご覧の通り、つまり藤原基央綾波レイの夢男子ということだ(は?)なのでやはりそのような文化に理解のある彼らが作った音楽を僕たちがイメソンとして嗜むのも自然の流れである。もちろん自然などではないのでこのブログ書いてる奴は取り返しがつかないほど脳みそが腐ってるんだなぐらいに思っておいてください。

 

さてそろそろ調子乗ってるとブログが燃え上がりそうなのでいい加減に本題に入っていこうと思います。
どんな形で楽しむのであれ、彼らの曲は素晴らしい楽曲だらけなので、少しでも興味を持っていただけたらと思いこのブログを書いています。CDを買おう、そしてあわよくばライブにいきましょう。

 

 

 

 《 普通の触れ方は知らないから 戸惑っていたら触れてくれた手に どれだけ夜をくぐり抜けても ずっと冷めないままの熱が 脈を打つ / 君がいるそれだけで 命の全部が輝く 凍りついた心に その鼓動が響き火を灯す わからないままでも側に 君の側に 一番近くに 》 8th ALBUM『Butterflies』より『ファイター』

完全にクラスで浮き気味の内気の少女に世間体を気にせず毎日話しかけてくれる活発系女子の百合じゃん。

まぁこれは漫画『3月のライオン』のために書き下ろされた楽曲なので実際は完全に零くんとひなたちゃんのことを歌っている歌詞なんですがそんなことは今関係ねぇ!!
いや、みんな推しカプに一組みは絶対これいるでしょ。想っている相手が存在するだけで命の全部が輝くんですよ。""わからないまま""でも君の一番近くにいるんですよ。完全に"""解ってる"""歌詞ですこれは。


はい、こんな感じで書いていくので非常にバカな記事です。どうぞお付き合いください。

 

 

《 出来るだけ離れないでいたいと願うのは 出会う前の君に僕は絶対出会えないから 今もいつか過去になって取り戻せなくなるから それが未来の今のうちに ちゃんと取り戻しておきたいから 》 6th ALBUM『COSMONAUT』より『宇宙飛行士への手紙』

はーーーーーーー尊いかよ。

推しカプの"くっつく前"まで想いを馳せてしまう百合オタクも少なくないと思いますが、これはそんな状況にぴったりの楽曲です。どれだけ一緒にいても言葉を交わしても触れ合っても出会う前のその人にはもう二度と出会えないんですよ。幼馴染百合もいいですが、高校入学して新たに出会って関係性を育んでいく百合もまたいい。

 

 

《 今 私が泣いていても あなたの記憶の中では どうかあなたと同じ笑顔で 時々でいいから 思い出してね 》 7th ALBUM『RAY』より『友達の唄』

みんな大好き負けヒロイン百合です。

 タイトルからわかるようにこれは『友達(にしかなれなかった女)の唄』です。誰がなんと言おうとそういう唄です。これが俺の""""現実""""であり""""世界""""だ。ドラえもん?リルル?うるせぇ!!!!!!(リメイク版映画ドラえもん鉄人兵団の主題歌です)

 

 

《 僕を無くしてもあなたでいられる それでも離れずいてくれますか ただその掌で撫でてください それだけで心を守れる 》 6th ALBUM『COSMONAUT』より『66号線』

リズと青い鳥、主題歌。

……やめて……石を投げないで、いや、ごめんって。
実際は藤原がBUMPのプロデューサー(男)に向けて書いた歌らしいですが、これでもラブソングじゃないって言い張るBUMPの図太さは見習いたいものがある。

 

 

《 君の生きる明日が好き その時隣にいなくても 》7th ALBUM『RAY』より『グッドラック』

推しの負けヒロインに言わせたいセリフNo.1

いや、こんなセリフを斉藤恵那とか露崎まひるとか菱川翠玉とかに言われたら僕の精神が持たないので正直言って欲しくないですが、言わせたい(支離滅裂な思考・発言)

 

 

《 僕は君を信じたけど 君が消えたらどうしよう 考えると止まらないよ 何も解らなくなる / いつか君と離れるなら いっそ忘れることにしよう 出来るのかな 無理だろうな 離れたくないな / 僕は君と僕のことを ずっと思い出すことはない だって忘れられないなら 思い出にできないから / ねぇ怖いよ 止まらないよ 上手に話せやしないよ 君は僕を信じてるの 離れたくないな / 見えなければ 死ななければ だけどそんなの君じゃないよ 僕は嫌だよ 君がいいよ 離れたくないな 》 5th ALBUM『orbital period』より『飴玉の唄』

クソデカ激重感情。

Cメロ丸々書きましたが完全に病んでます。が、BUMPとしてはわりと正常です。これを30歳そこらの人間が歌っていると思うとある意味興奮する。もちろん推しカプに当てはめても興奮する。百合ップルみんな口にしないだけでこれぐらいのこと思ってるでしょ(は?)

 

 

 

さて、ここまで読んでくれた人はなんとなく察しがついてると思いますがBUMPの楽曲は一般的なラブソングで多い思い出や出来事などの『体験』についての歌詞ではなく、僕と君という『関係性』にフォーカスを当てた歌が非常に多いです。そう、言葉選びそのものに世間一般的に百合作品で重要視されているであろうもの人間と人間の間にある『感情』が重視されています。これが百合オタクがBUMPを聞くべき理由の二つ目というわけです。もはや藤原基央が百合オタクな可能性すらある(ない)。ちなみにベースの直井由文は今年を代表する百合映画『リズと青い鳥』を履修済みです。まじかよ。

 

 

みなさんもぜひBUMPの曲を聴いてお気に入りのイメソンを探してください。そしてついでに彼らの曲の懐の深さを純粋に感じ取っていただければ幸いです。
懐が深いからこそ、様々な無理のある解釈も包み込むような優しさで溢れた曲が生まれるのです(曲解)
最近は一般向けになりすぎてつまらなくなったと思われがちですが、そんなことは全くなくじっくり聞くとさらに味わい深くなっているBUMP OF CHICKENをどうかよろしくお願いします。

 

 

 



P.S.最近の曲を中心に紹介しましたが、物語調の曲も素晴らしいです。『K』は絵描き(女)と猫(メス)と恋人(女)のトライアングル百合ソングですし、『かさぶたぶたぶ』は君(女)とかさぶた(メス)とあの子(女)のトライアングル百合ソングだと思って最近僕は聴いてます。かさぶたのメスってなんだよ。