Three Months Journey.

アニメとか漫画とか小説とか、好きなものについて書きます

TVアニメーション『まちカドまぞく』第1話先行上映の感想のような何か。

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時は来た!!!!!!!!!!!

 

ということで行ってきました新宿バルト9にて行われた『まちカドまぞく』第1話先行上映会。
チケットが数分で全滅する大人気コンテンツ、これは覇権間違いなしですわ、勝ったな、ガハハ。
とまぁ、冗談は置いといて、簡単にですがレポにまとめていこうと思います。

※性質上アニメ範囲内のまちカドまぞく原作のネタバレ、原作既読勢にもアニメ1話での差異(アニオリ)などのネタバレが含まれます。それでもよろしい方のみお進みください。



新宿駅東口から出るとそこには夕日によって真っ赤な染められた曇り空という不思議な空模様、別に闇の一族の仕業ということもないので回れ右をして新宿バルト9へ向かう。

先行上映会が行われるシアター8があるフロアにたどり着くと、そこにはシャミ子と桃のポスターを設置しているところでした。オタクが無限に写真撮ってた(自己紹介)
開場の時間になりシアターの中へ進むと結構広めな空間、この約250席が数分で埋まった、マジで恐ろしいなと思いながら自分の席にたどり着く。中心の席を取れたのはめっちゃアドでしたね。ど真ん中の席でノートに爆速でメモ取ってった不審者は僕です。
スクリーンにはでかでかとごせんぞ(じゃしんぞう)が映し出され「くくくく…もう少し待つがよい」と言っていたので写真を撮るのは我慢して待つ。(許可が出ていない映画館場内での写真撮影はダメだぞっ!)

時間になるとTBSアナウンサー(名前はメモれませんでした。どなたか詳細を……)が登壇し作品の詳細を説明。「まんが / タイムきららキャラット連載」の区切り方にちょっと笑った。そこで切るんかい。詳細が終わると早速上映開始。

始まり方は原作と同じ優子の夢の中、まだまともで美しかった頃のリリスさん……1分もしないうちに綺麗な声パート終わりましたが。
とにかくリリスとシャミが動いてる!!!!!!と興奮を抑えられなかった。取っていたメモにただ「うごいてる!!!!!!!」[原文ママ]と書いてあった。こいつ、馬鹿なのかな?
謎の美女の呼びかけに応じることなく壁がボロボロの自室で優子が起床。ボロボロ具合がGOOD(は?)起き上がって洗面台に向かう途中の廊下で原作1話では登場しなかった良子が早くも登場。おいオタク!!!1話から良子が見れるぞ!!!すれ違った時良子は本人よりも早く優子の頭部に付いている異物に気づいた模様。
そして朝ごはんを用意している清子さんの登場、声が良い。いや、全員良いんだけどお母さん感凄い。
「あなたは封印されし闇の一族の末裔なのです」
原作と違い良子も一緒に清子の話を聞いているため、セリフは二人に対して語っているものに変更されている。「暗黒役所」「あんこ区役所!?」「暗黒役所だと思うよ、お姉」の掛け合いが最高だった。良はかしこい。
シャドウミストレス優子の活動名が決まった時も良が「お姉の闇の女帝として活躍がみれるんだね!」と活動名の由来をすかさず解説、良はかしこい。
単行本の書き下ろし4コマ(武器の補給)ももちろん回収。
そして単行本一巻のまちカドMAP(ゲームみたいな)俯瞰視点で家から出てくるSD優子、てくてく歩くの可愛い。
家から出てすぐに桃色の女の子とすれ違う(でけぇ……)。そのあとなぜか道の真ん中に置いてある植木鉢につまずきじゃしんぞうを放り投げて電柱に当たって水たまりに落ちて犬に吠えられる優子。なぜか「シャーーーーーーー!」と威嚇しながら階段をスーパーボールみたいに跳ねながら落ちていくじゃしんぞう。なにその無駄な弾力。
やっとの事でじゃしんぞうに追いつく優子に向かって全速力で迫ってくるダンプ。舞台が佐賀だったらここで(ry
ここで魔法少女には欠かせない気合が入りすぎてる演出の入った変身シーン。いやいや、なにそのリソース。ふざけてるの? 0.01秒の奇跡。
ナレ「頑張れ優子!!」
翌日、げつあさ。変な夢を見た優子「夢じゃなかった!!!」杏里ちゃんの声原作と一緒。ものぐさな感じが本当に可愛い。千本木彩花さんをどうかよろしくおねがいします。
学校の外観、なんか進学校っぽい立派な建物。経緯説明は原作と違って通学路で済ませる。教室のシーンになると小倉も交えツノをなでなで。おい小倉アニメだからって一般人のふりすんな。クロワッサンの作画。
謎のストライプ空間のシーン、A組に一人魔法少女いるよねー。
A組にいくと桃がいるが優子は背が小さいのでモブに阻まれよく見えない。モブが一番百合してるの何??????
怯える優子の代わりに千代田さんを呼んでくれる心優しい杏里ちゃん。まだ昼休み3分あるしね。ってかマジでモブなに?????名前もないまま画面で一番イチャイチャしないで??????
パンチを全然喰らわすことのできない優子、アドバイスを受けて再挑戦しても「セン…………………いや…………………フォームが……………………………………………いや………………………………………えっと………………………………………飛び道具………………………使った方がいいかも………………………………」
桃、桃、間が長い。長すぎる。今まで散々ハイテンポでシーンが描かれてきたのに桃の言葉が詰まってしまうこのシーンでは無駄にめっちゃ時間かけてて会場では思わず笑いが起こる。
「こ、これで勝ったと思うなよーーーーーーーーーーー!!!!!!!
ナレ「頑張れ優子!!!!!!!!」
桃の家のアニオリシーン(テレビ見ながらポテチ食べて感想言うだけ)(終了)……え?今のシーンいる? いる(鋼の意思)
図書館で自分の身長の半分ぐらいある武器図鑑(小学館発行っぽい)を借りて帰宅してる良子のシーン。そして町のいろいろな場所の風景が映し出される。これこそが、""まちカド""なんだよなぁ……。
放課後河川敷で桃に教えられたパンチの練習する優子(アニオリ)それを目撃する良子(アニオリ)恥ずかしい所を見られて恥ずかしがる優子(アニオリ)買い物帰りに娘二人と街でばったりの清子(アニオリ)きのこパックを二つ買って応募シールが2ポイント手に入る(アニオリ)濃い味付けにしてご飯の進む晩御飯を作りますよ(アニオリ)なにこれ、アニオリばっかじゃん。最高か????
そしてナレーション「これは家庭の事情で一夜にして闇の力に目覚めた少女が、魔法少女を倒す座ダメに果敢に立ち向かう感じの、なにかそういった話である」

〜完〜


上映会でのOPED映像の公開はありませんでしたが、ブレンド・Sの時も先行上映会ではOPなかったので放送ではある可能性アリ。TBSだしね。

とまぁ本編に関してはこんなところです。
正直、想像以上でした。放送直前まで全然出てこないPVや音沙汰なしの公式。それらによってTLでは不穏な空気が漂っていましたが、断言させていただきますが「安心してください」
マジで俺らの求めているものがそこにありました。作画が心配どころかめちゃくちゃ演出も良いし原作にない変身シーンに作画枚数使いすぎだし、なによりメディアミックスとして大正解の光景がそこには広がってました。
会場の反応もとてもよく観測する範囲ではツイッターの感想の好感触。
これは、まちカドまぞくの名が世界に響き渡るのも時間の問題なのでは?
やっぱり前から期待してる作品な分、厳しく見ようと勤めましたが、それを軽々と超えてくる非の打ち所がない1話でした。いや、お前何でも褒めるじゃんとか言わないで、マジでよかった。俺の書いた妹さえいればいい。先行上映の記事読んでもらえばわかる。熱量がマジで違うから。
とにかく、2話以降もこの調子で突き進んでもらえれば言うことなしだし、円盤バカ売れなので早く2期を見させてほしい。みんなで円盤買って最低でも5巻の最後まで映像化させような…………、、、、、、、、。
初回放送まであと一週間、どうか原作共々、まちカドまぞくをよろしくお願いします!!!!!!!!


トークパートのレポはまた明日(今日)書きます。今日は寝させて……。



BUMP OF CHICKENのサブスクが開始されたのでどうびじゅソングを聞いてくれ

www.oricon.co.jp

 

BUMPのサブスクリプションが解禁されたのでどうびじゅソングをご紹介します
一体何を言っているか解らない人は正常です。僕もよく解ってないので。
本当はプレイリストを作って共有しようとしたんですけどゴミAppleMusicゴミのプレイリスト共有がバグってできなかったのでみなさん各々でお使いになってるサブスクサービスで探してローカルでプレイリストを作ってください。秋までに色々改善されなかったらSpotifyに乗り換えるからな。もう許さん。


ちなみに7月10日に発売する9th ALBUM『aurora arc』に収録される曲はまだサブスク解禁がされてないので除外してます。でも表題曲の『Aurora』って曲がまじまじのまじにどうびじゅなのでみんな聴いてください。

www.youtube.com

BUMP OF CHICKEN Aurora 歌詞 - 歌ネット

 

BUMPのイメソンに関しては過去にもブログを書いているのでこちらも合わせてお読みいただければ幸いです。

aniks.hatenablog.jp


では、紹介していきます。

 

 

 

1.GO   8th Album『Butterflies』収録曲

歩くのが下手って気づいた ぶつかってばかり傷だらけ
どこに行くべきかも曖昧 でこぼこ丸い地球の上

どうしたくてこうしたのか 理由を探すくせがある
人に説明出来るような 言葉に直ってたまるかよ

とても素晴らしい日になるよ 選ばれなくても選んだ未来
ここまで繋いだ足跡が 後ろから声を揃えて歌う

 

BUMP OF CHICKEN GO 歌詞 - 歌ネット

 

完全に『どうして私が美術科に!?』主題歌。
桃音だけでなく、物語全体に寄り添うような懐が深い曲なので一曲目としました。

 

2.宇宙飛行士への手紙  6th Album『COSMONAUT』収録曲

どうやったって無理なんだ 知らない記憶を知る事は
言葉で伝えても 伝わったのは言葉だけ

出来るだけ離れないで いたいと願うのは
出会う前の君に 僕は絶対出会えないから
今もいつか過去になって 取り戻せなくなるから
それが未来の 今のうちに ちゃんと取り戻しておきたいから

どこにだって一緒に行こう お揃いの記憶を集めよう
何回だって話をしよう 忘れないように教え合おう

 

BUMP OF CHICKEN 宇宙飛行士への手紙 歌詞 - 歌ネット

 

ここから6曲は主要人物6人のイメージソングを選びました。
まずは桃音。桃音は黄奈子や美術X室のみんなと出会えて良かったと思っていますが、桃音と出会う前のみんなとは桃音は絶対に出会えないんですよね。
それを気にしすぎてしまう桃音のために作られた曲(妄想)

 

3.ベンチとコーヒー 3rd Album『jupiter』収録

格好つけて 強がって 言い訳くさい俺です
無駄に悟った フリばっかりで 知る努力もしません

家路を辿るランドセル 並んだ赤黒 二人分
「君が好きだよ」と容易く 目の前で言ってのけた

それは自分に 無いモノで 羨ましくて まいるなぁ

格好つけて 強がって 大人気取りの俺です
スナオな気持ち 言えないままで 笑ってみたりします

BUMP OF CHICKEN ベンチとコーヒー 歌詞 - 歌ネット

 

竹内黄奈子ソング。
公園のベンチに座って何もせず虚無を過ごしながら満たされている人間たちを観察する歌。
黄奈子じゃなくてもいろんな人に刺さる歌だと思います。

 

 

4.R.I.P.  6th Album『COSMONAUT』収録曲

そこに君が居なかった事 分かち合えない遠い日のこと
こんな当然を思うだけで すぐに景色が滲むよ

そこに僕が居なかった事 今は側に居られる事
こんな当然を思うだけで 世界中が輝くよ

同じもの見られたら それだけでいい
同じ気持ちじゃなくても それだけでいい
変わっていくのなら 全て見ておきたい
居なくなるのなら 居た事知りたい

BUMP OF CHICKEN R.I.P. 歌詞 - 歌ネット

河鍋蒼ソング。
同じ時を過ごせなかった過去と、同じ時を過ごせている今の歌。
変わっていく誰かを一番近くで見ておきたい。

 

 

5.才悩人応援歌 5th Album『orbital period』収録曲

得意なことがあった事 今じゃもう忘れてるのは
それを自分より 得意な誰かが居たから

痛いって程解ってた 自分のためのあなたじゃない
問題ないでしょう 一人くらい 消えたって

隣人は立派 将来有望 才能人
そんな奴がさぁ 頑張れってさぁ
怠けて見えたかい そう聞いたら頷くかい
死にたくなるよ 生きていたいよ

 

BUMP OF CHICKEN 才悩人応援歌 歌詞 - 歌ネット

 

浦上紫苑ソング。
説明、必要ですか?

 

 6.Butterfly 8th Album『Butterflies』収録曲

誰にも聞こえない悲鳴が 内側で響く
気づかないふりした人が 気づかれるの待ってる
いつか知った何かの言葉 重い鎧のように
この体を守るあまりに 動きを鈍くした

明日生まれ変わったって 結局は自分の生まれ変わり
全部嫌いなままで 愛されたがった 量産型
この心 自分のもの 世界をどうにでも作り変える
どういじればどうなるか 本当は ちゃんと 知っている ずっと

BUMP OF CHICKEN Butterfly 歌詞 - 歌ネット

 

菱川翠玉ソング。
妖精になっても人間に戻っても、結局は菱川翠玉は菱川翠玉の生まれ変わりでしかなくて、その動かし方は、結局自分が一番よく知っている。

 

 

7.ダイヤモンド  3rd Album『jupiter』収録

一体どれくらいの間 助けを呼ぶ声を無視してんだ
その背中に張り付いた 鳴き声の主を探すんだ

やっと会えた 君は誰だい?
あぁ そういえば 君は僕だ
大嫌いな弱い僕を
ずっと前にここで置き去りにしたんだ

弱い部分 強い部分 その実 両方がかけがえのない自分
誰よりも 何よりも それをまず ギュッと強く抱きしめてくれ

BUMP OF CHICKEN ダイヤモンド 歌詞 - 歌ネット

 

鈴木朱花ソング。
ちなみにBUMPのメジャーデビューシングル。
自分を置き去りにして進んでも、引き返せばずっとそこにいるんですよね。

 

 

8.ファイター 8th Album『Butterflies』収録曲

普通の触れ方を知らないから 戸惑っていたら触れてくれた手に
どれだけ夜をくぐり抜けても ずっと冷めないままの熱が 脈を打つ

君がいるそれだけで 命の全部が輝く
凍りついた心に その鼓動が響き火を灯す
わからないままでも側に 君の側に 一番近くに

掴むよ 掴んでくれた手を 闇を切り裂け 臆病な爪と牙

BUMP OF CHICKEN ファイター 歌詞 - 歌ネット


ここからはカップリング曲。
B面という意味ではなくオタク的カップリングの意です。
黄桃ソング。掴むよ、掴んでくれた手を。掴んだのはどっちなのか、それは聴く人それぞれにあっていいと思います。

 

 

9.66号線 6th Album『COSMONAUT』収録曲

聞かなきゃいけない話が 全く頭に入らないのは
愛されたくて 必死だから
申し訳ない事だけど どうする事も出来ません
あなたが聞けという横で 僕はこれを書いてる

こいつにはなんにも敵わないなって 笑いながらさ
実は結構傷つくんだぜ
勝負なんかしたくない 本当に嫌われるの恐い
あなたが笑うのなら なんだって歌う

ワクワクだとかドキドキだとか あなたとしか分けられないように
出会う前から育った 会いたかった

僕にだってきっとあなたを救える 今でも好きだと言ってくれますか
あなたを無くしても僕は生きていく それでも信じていてくれますか

BUMP OF CHICKEN 66号線 歌詞 - 歌ネット


蒼紫ソング。
どう考えても説明がいらないほどの蒼と紫苑の歌。

  

10.ほんとのほんと 23rd Single『firefly』カップリング曲

誰かが誰か傷つけて だからどちらも 傷ついて
お揃いの気持ちで 離れながら お揃いの気持ちで側にいた

怖くて痛くて惨めでも大事で 隠して鍵かけて 忘れたふりして
守ってきた ほんとのほんとが 二人分でずっと 呼び合っているのに

側にいる意味を考えて なかなかたどり着けなくて
体はとっくに 解ってるのに

生まれた時くらいの裸の声で 動物のままで 育たない声で
鏡みたいに 同時に触って

BUMP OF CHICKEN ほんとのほんと 歌詞 - 歌ネット


引用してないところ含めて全編完全に黄翠ソング。
藤原基央(BUMPのVo.Gt.)もしかしてどうびじゅ読んでる?(読んでない)

 

 

11.真っ赤な空を見ただろうか 1st.カップリング集『present from you』収録曲

溜め息の訳を聞いてみても 自分のじゃないから解らない
だからせめて知りたがる 解らないくせに聞きたがる

あいつの痛みはあいつのもの 分けて貰う手段が解らない
だけど 力になりたがるこいつの痛みも こいつのもの

ふたりがひとつだったなら 同じ鞄を背負えただろう
ふたりがひとつだったなら 別れの日など来ないだろう

言葉ばかり必死になって やっと幾つか覚えたのに
ただ一度の微笑みが あんなに上手に喋るとは

ふたりがひとつだったなら 出会う日など来なかっただろう

BUMP OF CHICKEN 真っ赤な空を見ただろうか 歌詞 - 歌ネット


BUMPの誇る万能ソング。
カップリングだけどめちゃくちゃ根強い人気がある曲です。
6人が6人だったから、美術X室で出会えたんですよね。

 

 

12.ロストマン 4th Album『ユグドラシル』収録曲

間違った旅路の果てに 正しさを祈りながら

BUMP OF CHICKEN ロストマン 歌詞 - 歌ネット

 

note.mu

これを読んでください。以上。

 

 

 

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
どうかBUMPもどうびじゅもよろしくお願いします。
新しいアルバム、買ってね。

 

 

 

 

BUMP OF CHICKEN『どうして私が美術科に!?』プレイリスト

 

1.GO          8th Album『Butterflies』収録曲

2.宇宙飛行士への手紙    6th Album『COSMONAUT』収録曲

3.ベンチとコーヒー     3rd Album『jupiter』収録

4.R.I.P.          6th Album『COSMONAUT』収録曲

5.才悩人応援歌       5th Album『orbital period』収録曲

6.Butterfly       8th Album『Butterflies』収録曲

7.ダイヤモンド       3rd Album『jupiter』収録

8.ファイター        8th Album『Butterflies』収録曲

9.66号線          6th Album『COSMONAUT』収録曲

10.ほんとのほんと    23rd Single『firefly』カップリング曲

12.ロストマン      4th Album『ユグドラシル』収録曲 

 

 

百合とか巨大感情とか尊いとか何でもいいから今すぐ『どうして私が美術科に!?』を読んでくれ。

今一番読まれるべき漫画の中で、今一番読まれていない漫画の話をさせてください。
まんがタイムきららMAXにて連載していた『どうして私が美術科に!?』という作品です。

結論から言ってしまうと、この作品は「百合」および「巨大感情」「共依存」「女女新しい女」等々のワードに少しでも惹かれる人たちは今すぐにでも読むべきです。


こんなブログよりももっと読むべきことがそこには描かれているので今すぐAmazonへどうぞと言いたいところですが流石にそれではこのブログの意義がなくなってしまうので『何故』読むべきなのかをうだうだと書いていきます。どうかお付き合いください。

今これを読んでいる方の中には「でもそれ、きららでしょ? 今の時代はエモい百合なんだよ。可愛さとか求めてないんだよね」という方ももしかしたらいるかもしれません。
断言しますが、そう思うあなたこそぜひこの作品を読むべきです。マジで。
この作品はどうしようもなくエモくて、散々胸が締め付けられて、身の毛もよだつほど救いのない話だって含まれていて、なのにどうしようもなく『可愛い』のです。
きっとあなたのきらら漫画への偏見が綺麗に溶けて消えていくことでしょう。

このブログではその作品のヤバさの一端を順序立てて解説していきます。

 


まず、その圧倒的な支持について語らせてください。

「ダウト、圧倒的な支持があれば打ち切られないよね?」と言いたい気持ちはわかります。この作品は平成を超えることができず残念ながら打ち切られてしまいました。

 

そこで下をご覧ください。

・4コマオブザイヤー2017 新刊部門第1位

・4コマオブザイヤー2018 既刊部門第2位

次にくるマンガ大賞2018 ノミネート作品

・百合漫画大賞2019 第21位

・COMIC FUZ アプリ内売り上げランキング4コマカテゴリ第1位

これは、どうして私が美術科に!?が叩き出した記録の数々です。繰り返しますが今は打ち切られた漫画の話をしています。

それだけではなく2018年の年末に行われたコミックマーケット95ではファン有志が二次創作合同誌を企画されました。20名を超える参加者が集い170Pを超える分厚い同人誌となり、コミケ当日は開場1時間で完売おいそれ主催お前だろとか言わないで。

 

この作品を追いかけているファンは誰しもが打ち切りの事実に驚きを隠せませんでした。何故なら圧倒的な支持がそこには確かにあったからです。ですが、いくら中身が面白い漫画でも当たり前ですが読まないと面白くありません。
売り上げが悪ければ当然『この漫画を読んでない人間』がたくさんいることになります。極端な話をしてしまえば読んだ人間の100%が絶大な支持をしたとしても100部しか売れてなければ当然打ち切られます。
商業漫画は年に12,000冊ほど出版されているといいます。同人漫画は当然含まれません。あなたが今読んでいる大好きなめちゃくちゃ面白い漫画は一年換算でも1/12,000のとても小さな存在なのです。言ってしまえば去年より日本には12,000冊もの漫画が新たに増えていることになります。生半可なことでは『発見』されることすらありません。
漫画は当然売れなきゃ本屋の隅に追いやられやがて返本されていきます。その中身がどれだけ面白いかは全く関係ありません。『面白ければ売れる』は娯楽が多様化した現代においては幻想にすぎません。
そしてこの問題は『どうして私が美術科に!?』に止まらないのです。いまあなたが読んでいる大好きでめちゃくちゃ面白い漫画が文字通りの意味で売れなければいつ連載が止まってしまってもおかしくないのです。
ファンから圧倒的な支持を受けていてもその作品の存在が世界に轟かなければそれだけで価値は簡単に奪われてしまう。その結果この『どうして私が美術科に!?』という作品は打ち切られるに至ってしまいました。
だからどうかこの文章を読んでいるあなたには「売れてない漫画なんでしょ」という言葉は一旦飲み込んでどうかこの作品触れてほしいと思っています。きっと後悔はしないはずです。

 

 

さて、その『中身』に関して話していきたいと思います。
ここでやっとあらすじの登場です。

願書の提出ミスにより、間違って美術科に入学してしまった酒井桃音。 当然のごとく居残り三昧な毎日ですが、仲間がいればそれでも楽しい!力を合わせて目指せ進級&卒業!きららの次世代を代表する、女の子の尊さがいっぱい詰まった著者の初コミックスです。

主人公である酒井桃音は普通科にいくつもりが間違って美術科に入学してしまうという頭のおかしい驚きのオープニングから始まります。そこで出会ったどこか変だけど素敵な仲間たちと四苦八苦しながらもそれでも卒業を目指していく。これがこの作品の1番の目的です。
このあらすじを読むと『どうして私が美術科に!?』は一見、きらら漫画らしく女子高生たちがわいわいとキラキラした青春を過ごす日常系と呼ばれる漫画に思われると思います。
それも正しい側面ではあります。わいわいきらきらしているのも間違いなくこの作品の魅力の一部ではあります。
ですがそれだけで収まらないのがこの『どうして私が美術科に!?』という作品です。
間違って美術科に入学してしまった桃音は物語の序盤でその間違いを正せる機会を得ます。つまり普通科に転科する選択肢を与えられるのです。しかしそこで桃音は自分の意思で間違って進んでしまったその道を否定せずに歩くことを選びます。桃音は美術が得意なわけでも将来美術を生かした職業に就こうとしているわけでもありません。普通の人であればそれは愚かな道であり間違っていると非難するでしょう。その感覚は間違っていません。
しかし桃音はそれでも仲間たちと今の道を進むのです。そして御都合主義で自動的に彼女たちの青春がキラキラしたものになっていくことはありません。他人とは違う生き方を選んだ彼女にはそれ相応の超えなければいけない壁が高く立ち塞がるのです。それは正しい道を歩んだ人には襲ってこない物です。桃音にとっての『どうして』は常に彼女の周りを漂っていて、時には明確に彼女へ刃を向けてきます。繰り返しますが、今はきらら漫画の話をしています。普段きらら漫画を熱心に読まない人にとってはびっくりするようなことを言っているかもしれません。

そしてその日々に襲い来る『どうして』は桃音だけのものではありません。桃音の仲間たち、つまりは間違えずに美術科に来た他の4人にもそれぞれ抱える桃音とは違う形の『どうして』が描かれていきます。
実際に読んで確かめてほしいので詳しくは書きませんが彼女たちが内面に抱える問題はとても簡単に解決するものではありません。たった一人の人間に出会っただけで簡単に解決するようなものでも決してありません。ネガティブな要素だって平気でこの漫画では描かれていきます。一見解決したように見せかけてその実全然救われてないよねそれ……。という要素も平気で作者が狙って描いてきます。


特に3巻範囲が怒涛の展開のオンパレードで、毎月雑誌の発売日には最新話を読んでその人の心がない展開にやられて精気を抜かれたゾンビのようにツイッターを徘徊するオタクの成れの果てが多数目撃されていました。そんな話が収録された最終巻は本日4月25日に発売しました。買いましょう。
よく百合ファンの間で話題に挙げられる『やがて君になる』や『リズと青い鳥』、『バンドリガールズバンドパーティー』や『安達としまむら』などに負けず劣らずな巨大感情やエモさがこの作品には多数含まれています。特にリズを好きな人はきっと心に突き刺さるカップリングがあります。そんなエピソードが収録された最終巻は本日4月25日に発売しました。読みましょう。
本当に乱暴な言い方をするのなら、この作品はゆるふわな可愛い女の子たちの日常系に擬態した、互いの感情を発露させ戦う女と女の感情バトル漫画とも言えます。美術要素どこ行った。至高のレヴューをどうか目撃してください。そんな彼女たちの生き様が収録された最終巻は本日4月25日に発売しました。買って読んでください。ほんとお願いします。マジで。

 

長々と買いてきましたが、とにかく言いたいのはこの作品の力はこんなところで終わるべきものではないということです。
僕が短くない人生を生きてきて、好きになった漫画はたくさんありますし、すごく好きでも残念ながら打ち切られる作品も数え切れないほどありました。その度に悲しい気持ちになったりもしましたし、もっとこの登場人物たちの人生をのぞいていたいと、誰しもがそんな思いになったことはあると思います。


でもこの作品は「好きだった漫画が打ち切られて悲しい」とはあまり思いませんでした。


そこにあったのは悲しいという感情ではなく「こんな凄い漫画があっけなく終わる世界はとても信じられない」という怒りに似たものでした。もっとこの作品には計り知れないほどの可能性が秘められていて、それは火を見よりも明らかであり、当然それはこの世界に響くべきものでした。打ち切りの事実を知った時は大げさではなく目の前が真っ暗になって数日本当に何も手がつかなくなるほどでした。


もっと多くの人間に読まれるべきであると今でも信じてやまないですし、僕個人としては今よりも少しだけでもこの輪が広がってほしいと思っています。
もう連載は終わってしまい、彼女たちのスクールライフのその先を見ることは叶わなくなってしまいましたが、それでもこの全3巻で語られた物語はとても尊く、そして傲然たるものだと、今より一人でも多くの人たちに知ってもらえればそれ以上の幸せはありません。

 

 

最後に僕がファンが作った『どうして私が美術科に!?』脳内TVアニメーションの脳内オープニング脳内主題歌であるComple X Harmony(コンプレックスハーモニー)という曲を紹介して終わりにします。

www.nicovideo.jp

 

 

 


『どうして私が美術科に!?』通称『どうびじゅ』をこれからもどうかよろしくお願いします。

 

 

 

どうして私が美術科に! ? (1) (まんがタイムKRコミックス)

どうして私が美術科に! ? (1) (まんがタイムKRコミックス)

 
どうして私が美術科に! ? (2) (まんがタイムKRコミックス)

どうして私が美術科に! ? (2) (まんがタイムKRコミックス)

 
どうして私が美術科に! ? (3) (まんがタイムKRコミックス)

どうして私が美術科に! ? (3) (まんがタイムKRコミックス)

 

 

入間人間の『やがて君になる 佐伯沙弥香について』を読んだネタバレ無しの感想

乱文ですが、あなたが作品に触れるきっかけになれば幸いです

原作『やがて君になる』1巻を初版で買い、生きている中で一番作家として強く意識しているのが入間人間という僕がこの作品を読まない理由はおそらく地球を一周したって見つからなかったと思う。

さて内容については《至上》という他ない。『佐伯沙弥香について』というタイトルの通り、彼女という人間が形成されるまでの、いや、おそらくまだまだ生きている中で形が変わることもあるだろうが。しかし、その根幹とも言うべき『感情』がこの本読むことによってこれ以上ないほど見せつけられる。思い知らされる。この作品を読んでいるか、いないかによって原作であるやがて君になるの佐伯沙弥香の感情への解像度がまるっきり変わる。書かれている文章の一字一句全てがやがて君になるという作品そのものをさらに高めるために存在していると言っても過言ではないだろう。原作ファンは、安心してこの本に手に取って欲しい。

入間人間は言うまでもなくノベライズ作家としても非常に優れている。しかし原作を大切に扱うが故、自分の持ち味や、彼の場合おそらく多くの彼のファンが求めているであろうクセの強い作風を存分に活かしきれていないという意見がちらほらある。その意見はとてもよくわかる。今回も原作の雰囲気を一つも壊さず、とても綺麗に佐伯沙弥香という人間の奥底まで描いている。それが僕も含め普段入間人間に感情や心臓を叩きつけられて虐げられている読者からすれば物足りないのは当然である。
しかし『やがて君になるという作品を借りて入間人間が描くべきもの』としてこの作品はやはり正解だと僕個人としては思う。『やがて君になるという作品を入間人間が描いたら』という前提では不完全だが今回はそうではない。木の幹ではなく枝を描いたに過ぎず、枝が太過ぎるとそこから折れて地面に落ちてしまう。それでは本末転倒なのだ。

しかしあとがきにあるようにもし仮にこの作品に『その先』があるのだとしたら、やがて君になると言う作品がこのノベライズも通して大きく成長しさらに大きな大樹と成ったら、もしかしたら入間人間の描くやがて君になるが読める日が来るかもしれない。今はまだその時ではないのなら、僕はその日が来ることを信じていたい。もちろん、やが君の原作のファンとしても。

とにかく『やがて君になる』のファンでこの作品を読み、初めて入間人間という作家に触れた人は同じく入間人間仲谷鳰がタッグを組んだ『少女妄想中。』を読んで欲しい。きっとあなたの心に爪痕を残す作品になると思うから。

僕からは以上になります。

TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第3話解説と感想。

ほら!だから青ブタ面白いって言ったじゃん!!

この記事も早くも3回目……えっ、あと10話しかないの? つら。

 


前置きに時間をかけている暇なんかないのでさっさと本題行きます。
3話は大垣での朝チュンからのスタート、まぁ二人には何もなかったわけですが……。せっかく勝負パンツ選んでたのに……どんまい咲太。
そうして行きとは違い新幹線で藤沢へ戻ってきて学校へ行く二人、ここで重要なのは学校に来てもすぐには『全校生徒が麻衣の存在を認識しているのかどうかがなかなかわからない』ということ。
学校に来ても『いつも通り』麻衣に話しかけてくる人や見ている人はいない。思春期症候群のせいで一人の人間が認識されていないなんて非日常が起きているかどうかすぐに二人には『判断できない』。そこに麻衣覚えている双葉がやってきて「国見は忘れている」と告げ、古賀に確認をしてようやっと確信を得られる始末。

つまり思春期症候群なんて関係なく学校内で麻衣の存在を認識しないということはただの日常的な現象でしかなかった。そして生徒に悪気があるわけでもない。むしろ悪気があればそれはその人を『意識』していることになる。それは今の状況に反する。
麻衣が自分のことを無視してほしいという『振る舞い』が空気に乗って伝染し全校生徒が無意識的にその空気を読んで、それが学校の外へも伝染し、そして思春期症候群としてあわられた。それこそがこの状況の『原因』。

双葉から『寝たら忘れるのかもしれない』と告げられる咲太。寝ている間は誰かを意識することができない。起きている間は誰かのことを考えることができるが寝ると自由にそれはできなくなるのでその隙に思春期症候群の力に飲み込まれる。次の日にあっさり双葉が寝て忘れていたのは、咲太は必ず翌日も自分にその話を降ってくると予測し自分が忘れることで仮説が正しいことを証明するためです。
咲太はもちろん全世界で自分だけが麻衣を認識できている唯一の人間なので解決の糸口が掴めるまで寝るわけにはいきません。しかし解決の糸口なんてものが本当に存在する確証なんてない。そんな状況でいつまでもそれを続ける覚悟の咲太。ちなみに人が寝ずに活動した世界記録は約11日ほどなので、咲太の睡眠不足自体はそこまでファンタジーではありません。もちろん本気で命の危険があるので真似してはいけませんが……。筆者自体は数年前バンド活動が忙しすぎてずっと作業してた時の3日が限界でした。まじで何も考えられなくなくなるのでマジマジのマジでやらないほうがいいです。

咲太の様子がおかしいのは明白なので(原作だとかえでにすら心配されてます)そこで麻衣が寝たら自分のことを忘れるから寝ないようにしていると気づくのは簡単です。麻衣がやめろと言っても聞かないのもわかっている。そこで睡眠導入剤を咲太に盛ります。ここでは予想通り「薬が高校生に簡単に手に入れられるわけないだろ」みたいな声が上がってますが、普通に薬局に行けば簡単に誰でも買えますし、今の咲太の極限状態だとおそらくただの副作用で少し眠くなる程度の風邪薬でも一瞬で寝てしまうと思います。
原作ではここで「今は辛くてもその辛さも一緒に忘れるから……」と咲太に別れを告げます。もちろん、起きても自分のことを忘れないでいるんじゃないかという期待を捨てきれずに、ですが。初見の時この麻衣の独白でアホみたいに泣いた。

そして翌日、試験最終日にやはり咲太は麻衣を認識できなくなってしまいます。麻衣のことを綴ったノートですが原作では理解不能と判断しあろうことかゴミ箱に捨てられます。「麻衣がノート処分(隠すことを)しなかったのはなぜ?」という声が上がってますが麻衣は咲太に忘れられることを望んでいるわけではなく、自分のために身を犠牲にしないでほしいと思っているだけなのでノートの存在に気づいたところでそれを処分する理由はありません。むしろそれで思い出してくれたら麻衣的にはハッピーエンドです。そうはならなかったわけですが。
学校へ行くと双葉から謎の手紙を渡される咲太。双葉は双葉でただ忘れたわけではなく布石を打っていたわけですね。しかし麻衣のことそのものを忘れてしまっている咲太はその手紙の意味がわからず仕舞い。
そのあと麻衣とともに勉強した漢字の問題がトリガーになり現代国語のテスト中に麻衣のことを思い出す咲太。ここの徐々に麻衣の顔が鮮明になっていく演出好き。

そして教室を飛び出し未成年の主張のシーン。って思った人はおっさんがバレてますよ。ってか俺でも世代ギリギリなのに今の若い子が知ってるわけないでしょ。
もちろん、双葉の手紙によってある程度の自信があって咲太は行動に出ているわけですがもちろん確信なんてありません。ではじゃあそもそもなんでこの告白が麻衣を救う手立てになるのかを補足していきます。
前回解説した通り麻衣は消えているわけではありません。そこに確かに存在しています。
例えば蚊が部屋にいたとしても存在が小さすぎてそれに私たちはなかなか気づくことはできません。刺されたとしても痒みが出てくるまで気づかないときすらあります。耳元で飛ばれてブーン、と音が聞こえてそこでやっと僕たちは「この部屋に蚊がいるらしい」と気づけます。そこから目で追うことができるようになれば姿ももちろん確認することができます。でもそうなるまでは存在していることにさえ気づいていなかった。つまりなんどもいうように存在してもしていなくても同じことになってしまう。人の認識なんて《目に実際見えている命のある生き物》でもその程度です。
麻衣さんも同じようにその存在が極端にまで認識されにくくなっている状態にあります。蚊に例えるとか麻衣ファンに怒られそう。なので咲太は全校生徒が麻衣を無視できなくなるほどに、その存在を知らしめる必要がありました。
だから告白。咲太が麻衣のことを大切に思っているという感情を学校中に知らしめて麻衣という存在を『到底無視できない』ようにする。そのために校庭へ出て、全員に聞こえるように、黒歴史になりそうなほど恥ずかしくて痛くて気持ち悪い告白をする人ようがあった。「あいつ、何馬鹿なことやってんの?」「なんでそこまでするの?アホじゃん」という無視ができないような咲太の奇妙な振る舞いを観測させ、今まで無視していたはずの麻衣を意識せざるを得なくすること。それが麻衣を世界に取り返す方法。

ここの告白について、共感性羞恥には辛いシーンであることはわかりますが、ここの咲太は当事者であり一番恥ずかしいのも咲太です。こんな押しても引いても叩いても何も言ってくれない空気と戦うなんて馬鹿らしい。そもそも解決法としてあっているのかすらわからない。世界に愛を叫ぶなんて馬鹿のすることだ。そう一番感じているのは咲太自身です。でもそれでも麻衣を世界に取り返すために咲太は迷ったり躊躇っている場合ではない。自分がどんなに悪評が広まっていてもそれと向き合おうとせず放置していた咲太はおそらく一番「愛を叫ぶなんて馬鹿だ」と思う人間です。そういう行動が『向いている』からしているわけではありません。
自分があいつらは馬鹿だなぁと思うような行動をするのはどんなことよりも難しいのは、多分誰でもすぐにわかると思います。自分という存在を他の誰かより進んで下にする人間はほとんどいません。だからアイツは自分よりも馬鹿だと、人間は無意識的にしろ意識的にしろレッテルを貼りながら安心して生きています。だから他人に「アイツ痛いよね」とか「恥ずかしいよね」とか思われるような行動を事前に人間は避けます。加えてそういうことをしている人間を馬鹿にする傾向があります。
咲太の告白が痛く見えるのも見ていて恥ずかしいのも当然です、痛くて恥ずかしいことをしているので、そしてそれは咲太自身も自分が今めちゃくちゃ痛くて恥ずべきことをしている現状を一番よくわかっています。でも空気と戦うなんて馬鹿だと思っていた咲太は麻衣のためにその自分の大切な信念をぶち壊します。まあそもそも咲太は他人のことなんて気にしないという国見に言わせれば『鋼の心臓』を持っているからこそできた芸当ではあるとは思いますが、それでも咲太はめちゃくちゃ自分がみっともないと思いながら校庭で叫んでいたのでしょう。

だからこそ、重度の共感性羞恥を持っている筆者もあのシーンは目が離せないものでありました。むしろ、この目を背けたくなるようなキツイという気持ちを自分は高い純度で感じていて、今咲太はこれと戦っているんだな。と別の視点から楽しむことができました。なので共感性羞恥を患っていてもそういう風に楽しめる人が増えてくれたらいいな、と思います。

全校生徒は無意識に麻衣のことを無視していたので、全員が麻衣を意識しはじめても「今まで無視していた」という意識はありません。なので自然に「あの病院送りの生徒あの有名人の桜島麻衣は一体どういう関係なんだ?」と無視していた存在から一気に気になる存在になってしまったので、おそらく無意識的に二人を無視することはこれから峰ヶ原高校の生徒はできなくなるでしょう。
麻衣が駆け寄って来て咲太は抱きしめようとして麻衣はそれに反してビンタを食らわせるシーン、マジで好き。作画の動きも素晴らしすぎてこれからも動きという観点でも期待できますね。



さてこれでバニーガール先輩編はおしまいです。「え?これ最終回?」とか言われてますが、いいえプロローグです。麻衣と咲太の二人はこれからも様々な思春期症候群にまつわる事件に苛まれます。まだ回収していない伏線も数え入れないほどあります。これからも引き続き視聴をお願いします。ついでにこのブログも。あと、何度も言っている通り、尺の都合上様々な描写がアニメではカットされています。もちろん短くしてもこの神がかった面白さにしているアニメスタッフには感謝しかないですが、それはそれとしてもっと深くこの物語を楽しみたい人はぜひ原作を買って読んでください。

さて、次回からはプチデビル後輩編です。こちらも咲太がめちゃくちゃかっこいい話になっているのでぜひ、ぜひよろしくお願いします。

では、また約一週間後に。

 

 

 

TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第2話解説と感想。

どうも、あなたが今これを読んでいるということはとりあえず僕は毎週書くという約束が一週間は守れているということです。褒めてください。あと11回頑張ります。

さて、アバンは双葉のシュレディンガーの猫解説。といっても有名すぎる話なのでオタクのみなさんは解説なんかいらねーよと思うかもしれないですね。
しかし「なんでここでシュレディンガーの猫?」となった人はそこそこいると思います。原作だともっと丁寧に解説するのですがこのアニメの描写だけだと「それが思春期症候群となんの関係があるの?」という疑問を抱くのも無理はないと思うので補足していきます。
重要なのは麻衣に今起こっている現象の正体についてです。
麻衣に今起きている現象は周りから認識されなくなっているというものです。麻衣は存在が消えているわけではありません。確かにそこに存在はしているのです。ただそこにいるのにそれが認識されないという状況にあります。
猫が半分生きていて半分死んでいる状態なんて現実的に考えてありえません。かならず生きているか死んでいるかどっちか片一方の事象だけが世界に存在しているはずです。しかし残念なことに箱を開けなければ私たちはそれを《確認》できません。
同じように咲太の世界に麻衣が存在しながら他の人間の世界に麻衣が存在しないつまり半分存在して半分存在していない、なんて状況はありえません。麻衣は確かにそこにいます。でもそれが《確認、認識》できていないだけ。なのでもし仮に次の瞬間麻衣が咲太含め人類全員から認識されなくなっても、そこにいるという現実は消えないのです。
でも、それが認識できていなければ存在していても存在しないことと同じことになってしまう。つまり《現実》というものが捻じ曲げられてしまう。
そんな馬鹿げた話があるんだよ。ということを伝えるため双葉はシュレディンガーの猫と観測理論を引き合いに出したのです。
おそらく麻衣の思春期症候群は《存在感》というものに対して効力を発揮していると仮定できます。
(原作でも明確に解説されているわけではないので憶測を含んでいます。ご了承ください。)
スーパーのシーンで麻衣が持った人参が他人から認識されなくなっているのは、『人参が宙に浮いている』という麻衣の存在を《証明する》現象が認識されなくなっているということです。そもそも麻衣の今、着ている服が他の人から見えなくなっているのもそのためです
なので《咲太》という麻衣とは違う《別の存在》を他人の認識から消すことはできないので抱きつかれた咲太は他の人からも見える。ということだと思います。
なので実際どうかはわかりませんが仮に麻衣さんが紙にボールペンで文字を書いたとしたら実際は紙にインクが付着しているがその文字は麻衣さんの存在を証明してしまうものなので咲太以外には見えないという現象が起こると推測されます。なのでもしその紙が保管されたまま時間が進んで麻衣の思春期症候群が治ると真っ白に見えていたはずのその文字は他の人間にも見えるようになる。のかもしれません
。(憶測終わり)(鴨志田先生がどこまで考えてるかは流石にわかりません)

麻衣が活動休止した理由の話。まだ子供だったのに大人たちの中で『あの桜島麻衣』として仕事をしてきた麻衣は大人じゃないのに大人として振舞わなきゃいけなかった。自分を商品としてしか見ていなかった母への復讐として麻衣は『あの桜島麻衣』を辞めた。でも《仕事》を辞められても『あの桜島麻衣』をやめることは《世間》が許さなかった。どこを歩いても『あの桜島麻衣』だと指を刺された。
でも麻衣は《仕事》を辞めたかったわけではないと、咲太は見抜いていたわけですね。母に復讐したかっただけなのに、麻衣は自分の大切だと思っていたことも同時に手放してしまった。
そんな麻衣の本音を聞き出すために咲太はわざと麻衣の感情を逆撫でするような言動をしてビンタを食らう。さすがにビンタを食らうところまで想定していたかどうかはわかりませんが……。そして咲太はあっけなく麻衣に情報の出どころを吐かされます。主導権を握ったと思ったらすぐに奪い返される関係性がとても良いと思いますね。いやどっちかというと普通に麻衣が主導権持ちっぱなしですが。
咲太は胸の写真を提供することによって困るのは自分だけだと思い胸の傷の写真を提供しましたが、芸能界で活動してきた麻衣は咲太以上にマスコミの怖さを知っています。もちろん咲太は文香にはかえでのことは伏せていますが、麻衣はたとえそれでもかえでに迷惑がかかる危険性があると咲太に伝え、文香の連絡先を引ったくり自分の芸能界復帰のスクープを提供する形で咲太からは手を引いてもらうように取引をします。やっぱ麻衣さんかっこいい。
結局麻衣は咲太の小細工や文香の事情なぞ関係なしに芸能界復帰を決意していたんですね。そして咲太は世界なんて勝手に回っているんだなぁと思い知ります。でも実際咲太の存在は麻衣の支えになっていたのは言うまでもないですが。そして頑張った結果なのかどうなのか咲太は生まれて初めてのデート(仮)の予定を取り付けます。やったな童貞咲太。パンツはどうせ見られないから真剣に選ぶ必要はないぞ

翌朝、デート場所まで向かう咲太の前には公園で一人きりで泣いているロリ……じゃなくて少女を不審に思い近づいて声を掛ける。事案って言うな。案の定迷子だったのでナチュラルにお母さんを探そうと提案する。いやロリコンじゃねぇから。
そしてそこに足蹴りとともに現れたのは古賀朋絵。少女が襲われる中迷いなく不審者を攻撃できる勇気は素晴らしいが普通に朋絵の身が危ないので辞めてほしい。この子に関してはのちのち語ります。
ちなみに原作では咲太は最初は当然弱く蹴って古賀に「そんなんじゃ足りない!」と怒られて結局2度やり直しさせられ3回蹴ってます。アニメは尺の都合だろうけどいきなりフルスイングで蹴ってるから若干サイコパスに見える……。

そして無事(無事?)麻衣との待ち合わせに遅刻した咲太は律儀に待っていた麻衣を偽物認定しさらに怒らせる。なんとか許して貰えた(かは定かではないですが)咲太は牧之原翔子について語ります。
咲太が牧之原翔子に出会ったのは咲太が中三翔子が高二の時です。かえでの件で誰も信じて貰えず助けてくれなくて八方塞がりだった時に、咲太を言葉で救ったのが峰ヶ原高校の制服に身を包んだ牧之原翔子。病院送りの件で住んでいる場所を離れなければならず咲太は翔子がいるこの学校を受験しました。しかし通い始めて峰ヶ原高校に牧之原翔子なんて生徒は存在しないことが発覚。咲太が入学してきたときは翔子は高校三年生のはずで、転校したことを考慮して3年生のクラスを回っても誰も翔子なんて女生徒の存在は知らず、過去三年間の卒業アルバムを調べてもその姿は確認できませんでした。つまり最初から峰ヶ原高校には牧之原翔子なんて生徒は存在していなかったということになります。そうして咲太の恋は儚くも散っていったわけですね。
でも咲太は確かに事実として七里ヶ浜で牧之原翔子というお姉さんに会って救われています。それは咲太の記憶に焼き付いてます。一体どういうことなのかは、来年公開の映画『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を見ましょう。いやそんなに待てないって人はぜひ原作を買いましょう。めちゃくちゃ面白いので。いや、まじ原作読んで。

そして七里ヶ浜での麻衣とマネージャーである母親のシーン。ついに肉親にまで思春期症候群の影響が及んでしまいます。
ここはゾッとする演出がとてもいいですね。いや麻衣にとっては全然よくない状況ですが。
当然差出人がわからないメールのために忙しい芸能マネージャーが予定を開けるわけがないので、20日、つまり5日前麻衣が母親にそのメールを出したときは少なくとも母親は麻衣の存在を認識していました。だから無理やり予定を開けていたわけですね。でも日が明けて七里ヶ浜に来るまでの間に母親は麻衣を認識できなくなってしまいました。

その後どうにか麻衣を一人にしないように咲太は遠くまで行こうと提案します。電車の中で咲太のイケメンっぷりがとても好き。こういう風に今自分がこうしたいと恥ずかしがらず素直に誰かに伝えられる主人公、最近は全然いないですよね。咲太はヒルに斜に構えてる訳でも交友関係をないがしろにする人間でもなく純粋に大切な人を大切にするために色んな決断ができる主人公です。ニコニコのコメントでは1話の時点では痛いテンプレラノベ主人公と言われまくってますがこれから話が進んで咲太の人間性と向き合って行くうちにどんどんその枠からは外れていくことでしょう。咲太は焼き回しなどではなく全く新しいタイプの主人公です。

話を戻します。さて、大垣まで来たものの残念ながら結局誰にも麻衣の存在は認識されず、当然麻衣がビジネスホテルの部屋を借りることはできません。なので咲太が借りた部屋で二人で過ごすことに。麻衣がシャワーを浴びている間、咲太は友人を助けを請うため国見に電話をします。「助けてくれ」と一言言っただけで深夜の電話だというのにすぐに「何すりゃいいの?」と聞いてくれるイケメンすぎる国見。もう国見と付き合えよ。いや彼女いるからダメか(そういう問題じゃない)ダメ元で聞いてみるとなんと国見は麻衣を覚えています。双葉にも電話で確認しやはり覚えている。肉親すら忘れていたのに。つまり双葉のいうように『峰ヶ原高校』に麻衣の思春期症候群の原因があるかもしれないということ。
ここの双葉の「前に国見が言ってたよ『ありがとう』と『ごめん』
と『助けてくれ』を言えるのが、梓川のいいところだって」ってセリフがめちゃくちゃ好き。原作だとここで咲太が「国見と双葉にしか言わないぞ」と返しているのですがカットされてて悲しい。あとニコニコのコメントで麻衣とのデートに遅れたとき謝らなかったじゃん。とコメントがありましたが事情説明している時にちゃんと誠心誠意謝ってるのでアニメではその描写がカットされてるだけです。
この後コンビニに下着を買いに行きますが当然店員からは麻衣が見えてないので咲太が一人で女性モノの下着を買ったようにしか見えてません。しかし咲太は普段から外に出られないかえでの代わりに生理用品や下着を買っているので感覚が麻痺して特に何も気にしてません。最近はむしろ店員の反応を見て楽しんでいるらしい。『さすが梓川、ブタ野郎だね』

一緒にベッドに入ってるのは最初は床で寝ようとした(かは定かではないですが)咲太をかわいそうに思って何もしないという約束で隣で眠るのを許可した結果です。責めないであげて。

 


とまぁ2話はだいたいこの辺りでしょうか。ブログ書くのに二日間かけてるんじゃないよ。まったく先が思いやられる。色んなところで青ブタ面白いじゃんという声が多くてとても嬉しいです。これからもどんどんどんどん面白くなっていくのでどうか青ブタをよろしくお願いします。マジでよろしくお願いします。原作もコミカライズもぜひ買って読んでください。とくに原作は読んでほしい。アニメはちょっと尺が短くて駆け足気味なので……。

では、次は三話放映後に。

 

 

TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』第1話解説と感想。

毎週書けたらいいなぁと思います。
書けなかったら後ろ指でも差して遊んでください。

 

さて、始まりました約束された神アニメ。僕は1話を十二回ぐらい見返しました。まぁ約束は実際されてないしコケる可能性はあるのでまだまだ安心はできません。なのでどうか支えてくれた嬉しいです。
アニメだけではわかりづらいところや知っといたほうがより楽しめる知識などを紹介できたらいいなと思ってこのブログを書いています。

 

アバンは5月29日の朝から始まります。不可解なノートを見た咲太が首をかしげる映像がここに挟まれるのはアニオリですね。でもモノローグはほぼ原作通り。
そのままOP。映像の解説をしていくとかなりのネタバレなってしまうので今は割愛します。


OPが終わりAパートは図書室のシーンから始まります。まぁ日付自体は覚える必要はありませんが、咲太と麻衣が出会ったのはゴールデンウィーク最終日の5月6日、後日麻衣が「自分が周りに見えていないと気づいたのは4連休の初日」と語っているので5月3日の憲法記念日に麻衣は江ノ島水族館に行ってることになります。原作でもこの日付と曜日は同じで図らずしも今年のカレンダーと一致してます(もしかして今年アニメ化なのは図ったのか?)3日は麻衣が夕方までえのしまにいたので自然に考えて4日以降から野生のバニーガールをやっていて、そして6日に湘南台にある藤沢市総合図書館にてかえでから頼まれた本『王子様のくれた毒リンゴ』著・由比ヶ浜かんな。を探しに来た咲太と出会います。これは架空の本ですがもし円盤が売れて原作が溜まって二期をやることになったならこの名前を覚えておくと「おっ?」となれるかもしれません。気になる方は原作を読みましょう。
少しだけ気になるのは原作では麻衣は決して『巨乳ではない』という設定なのにアニメをみてると「デカくね……?」ってなるところですかね。原作の挿絵の感じを見てもそこまで大きくないように書かれているのですが……。まぁだからなんだという話なんだけど。
順番が前後しますが7日の朝のシーン。咲太のために弁解しておきますが別に咲太は妹と日常的に同衾しているわけではなく、いつものように咲太の起こしに来たかえでがなかなか起きない咲太にしびれを切らして一緒に寝始めたところその重さで咲太が目を冷ました、というシーンです。つまりかえでがお兄ちゃん大好き妹なのが原因です。咲太に非はない。きっと。
そしてかえでがお兄ちゃんが好きすぎるのも実は深い理由がありますが、それはおるすばん妹まで伏せておきます。今言えるのは特に理由もなくお兄ちゃんが大大大好きなテンプレラノベ妹だと侮るなかれということです。お楽しみに。実際咲太には妹に興奮する性癖はまったくありません。多分ストーリーを追っていくと自然にわかっていくと思いますが。

さて、そのあとの登校シーン。咲太の通っている学校は七里ヶ浜高校(作中では峰ヶ原高校という名前に変わってます)なのでマンションの最寄駅である藤沢駅から江ノ電で通学しています。そこで咲太の二人《も》いる友人の一人である国見佑真とバニーガールがえろいっていう話をします。これ絶対周りの女生徒に聞こえてるよな。七里ヶ浜駅で降りて少し歩くともう高校につくので麻衣の話をしているのは校内道路です。人口密度が異常に高いのはほとんどの生徒が江ノ電通学なので必然的に固まってしまうためですね。(そのせいでアニメーターの作業量が大変なことになってますが……)
ここではまだ峰ヶ原高校の生徒全員が麻衣を認識してますが、しかし通学路で彼女に声をかける人は一人もいません。のちの国見から聞く話の通り入学から長い間学校に来なかった有名人という完全に異分子である麻衣に話しかける人はいないことが描写されます。これはハブられているわけではなく麻衣自身が望んでこういう状況を作り出すように行動しているので、いじめというよりはもし仮に麻衣に興味がある生徒がいても気軽に話しかけられないと言った方が正しいですね。僕も流石に自分の学校に堀北真希がいても絶対話しかけないし割とここのシーンはリアルな描写だと思います。同じ学校の生徒ともなると街中で偶然見かけたアイドルに声かけるのとは訳が違いますからね。
そしての登場です。国見の彼女である上里沙希。国見は本当にいいやつなので彼女持ちかよ死ねとか言わないであげてください……あ、上里は割とどうでもいいです。のちにこの子はファインプレーを起こすのですがまぁそれはそれこれはこれ。アニメだけ見てるとわかりづらいですが咲太が疑惑を否定しないせいで上里は本気で咲太を『クラスメイトを病院送りにする危ない奴』だと認識していているだけで別に個人に嫌がらせをしたいわけではなく彼氏を危険な目に合わせないようしている結果、まっすぐなので陰口を言わずに咲太に突っかかってきている状態ですね。まぁそこらへんを国見もわかっているので強く怒ったりしないんでしょう。でももし仮に咲太が本気で上里のことを嫌がって誤解を解こうとしているのに理解を示さなかったらきっと国見は迷わず咲太の味方をします。彼はそういう男です。マジで国見いい男だな目に毒だわ。
「別に国見と上里さんが付き合っているのを邪魔しているつもりはないんだけど」という台詞の通り、咲太は割と二人の関係に気を使ってはいます。ただそれでも突っかれた時に強く反発してしまうのは咲太側の『ある事情』に関係しています。それも今後明らかになっていきますので楽しみにしていてください。

そしてその何日後かはわかりませんが下校時七里ヶ浜駅にて盗撮を防いだ咲太がそのまま麻衣と江ノ電の中で互いの情報交換し、咲太は麻衣を自宅に招きます。ここで咲太が思春期症候群を信じている理由を説明するために自らの胸の傷モンエナって言うなと妹かえでの事情を麻衣に語る。そして部屋を覗きに来たかえでにデリヘルだと勘違いされてしまいます。ここのシーンの人見知りマックスなかえでがめっちゃ可愛いですね。原作だとこの後あいさつもままならなかったのに兄のお客さんである麻衣さん頑張ってお茶を入れて渡しにくるというかえでのひたむきさがわかるシーンがあるのですがカットされてて悲しい。この咲太家での一連のシーンの会話をよく覚えておくとのちのち「うお……」となるかも「どこが」とは言いませんが。ちなみにここ原作だと咲太は常にパンイチです。胸の傷を見せるだけなのに何故ズボンを脱ぐ必要性が……?

そのあとは咲太のバイトのシーン。もちろん名前は変わってますが藤沢のデニーズですね。そこには割と頻繁に女子アナの南條文香が押しかけて来ます。店長っぽい人もうんざりしてる声だったし割と営業妨害だと思うが。南條さんに関しては2話で語ると思うので割愛。

そして咲太のもう一人の友人双葉理央の登場です。僕の推しです。いや種﨑敦美さんの声ハマりすぎでしょ。彼女は一人きりの科学部員なので科学室を私物化してビーカーでコーヒーを作って飲んだり、アルコールランプでスルメを炙って食べたりしてます。薬品の味がしそう。さて、国見との会話でも出て来ていた『牧之原翔子』という名前、重要なので絶対に覚えておきましょう。まぁ会話の流れから察することができると思いますが咲太の昔好きだった女子高生の名前です。そのうち説明があると思うので今はこれくらいにしておきます。

そしてそのあとのシーンで麻衣がいつも利用していたつまり常連のはずの藤沢駅のパン屋に桜島麻衣なんて芸能人はしらないと言われます。(ちなみにここ本当にパン屋がありましたが2015年に閉店してしまい今は別の店が入っています)ここで咲太はある悪い予感が浮かびます。まぁ察せるとは思いますが2話まで伏せますね。そしてお腹をすかせて買い物もできず誰も頼れない麻衣が咲太の家の前で座り込んでいる麻衣にクリームパンを渡す。ここで1話が終わり。


いや、本当に丁寧に作ってくれているなぁと原作ファンとしても喜ばしいところです。絵もいいけれどとにかくキャストの演技が良い。会話劇が主になっているのでベテランが多いのも嬉しい。まだまだ導入部分ですがアニメ勢の反応もなかなか良さげでほっと胸をなで下ろしているところです。
まだまだ始まったばかりですが、どんどん面白くなっていくと思うのでどうかとりあえず『バニーガール先輩編』が終わるであろう3話まで見てください。きっと色々感じてもらえると思います。

では、また2話の放送後に。